台風が近づいているようです。連休の晴れ晴れしさはどこへやら
梅雨前だというのに曇天が広がりしとしと雨が続きます。 そんな中でも大地窯は次の展覧会に向け着々と準備をはじめています。 さて、ここで少しやきものの歴史について少しお話したいと思います。 といっても私もかじった程度の知識ですから、調べ調べお話したいと思います。 大地窯へ繋がるルーツとはいかなるものなのでしょうか。 日本で見つかる最も古いやきものが縄文土器です。およそ1万3000年前に登場 します。その後縄文土器から弥生土器へ弥生土器から古墳時代の土師器(はじき) へと土器は移り変わっていきます。しかしこの土師器が直接大地窯の作品に繋がる わけではありません。縄文土器から土師器すべてに通じる共通点は素焼きの土器で あるということです。大地窯のような釉薬を使うやきものはいかに誕生したのでしょうか。 古墳時代に土師器ともう一種類、須恵器(すえき)と呼ばれる土器が登場します。 須恵器の特徴は硬質で透水性がありません。色は灰色をしています。今の 陶器に近い性質を持っていますが、釉薬はかかっていません。 なので陶質土器と呼ばれています。この土器は日本古来の土器ではなく 朝鮮半島から伝わったとされていて、大地窯の作品もこの須恵器が遠いルーツに なっています。しかし須恵器が日本に入ってきた後も土師器はなくなることなく、 併用されます。 それは一つに用途の違いがあったからだと考えられます。縄文土器から続く 素焼きの土器は主に煮炊きに用いました。そして須恵器は祭具や貯水に用いた と考えられています。素焼きの土器は貯水する機能を果たしません。しかし、 土器内に残る空気の隙間により、熱を受け土器が膨張してもひび割れることなく 煮炊き具として機能します。逆に須恵器はその緻密さゆえ水を通さず、貯水機能を 果たします。しかし逆に、熱を受けると膨張した際に空気の隙間がないため割れてし まいます。 同じ土器なのにどうしてこんな違いが生まれるのでしょう。それは土器の焼き方に 違いがあります。ここからは話が長くなるので、また次の回にお話したいと思います。 by masa
by oochigama
| 2008-05-10 22:33
| やきもの講座
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