<   2012年 08月 ( 1 )   > この月の画像一覧
昔の器とものさし
暑い日々が続きます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
大地窯では夏休みなしでヴェロニカさんが器をつくっていました。
ちょうど私の弟が帰省しており、以前ヴェロニカさんに弟が20年
以上前につくった器を返したいというお話を伺っていたこともあり、
ともにヴェロニカさんを訪ねました。
c0150665_21551664.jpg

外の日差しは強いものでしたが、窓から流れる風に涼しさを感じました。
お仕事をしようとしていたヴェロニカさんにお邪魔して
お茶をいただきました。
c0150665_21541789.jpg

話は弟の近況が主でしたが、そこで「ものさし」という言葉が出てきました。
それは「〈ものさし〉をなくす」という文脈で使われたそうで、
ヴェロニカさんがラジオで耳にした言葉だそうです。
すなわち個々の「ものさし」は違うものであるから「ものさし」を無くさない
限り、自分と他人の壁はなくならないとのことでした。
「ものさし」をなくすということはなかなか難しいことかもしれません。
「何で私のことを分かってもらえないのか?」という誰もが抱くであろう
問いはこうした「ものさし」の存在によるものでしょう。
だからこそ逆に「ものさし」があることで確固たる自分がそこにあるとも言えます。
「ものさし」をなくすというのは自身を無にするということと同一でしょう。
「自信」という言葉があります。自分を信じるという意味ですが、
「ものさし」をなくすとは「自信をなくす」という意味なのでしょうか。
しかし、どうもこの意味とは逆行しそうです。
むしろ「自信」の先にこそ「ものさし」の無があるのかもしれません。
つまり、多くの経験を積み、多様な「ものさし」を自身に刷り込ませて、
自身を確固たるものにした先にみえるものでしょう。
陶芸も「ものさし」をなくすことによって、自身を無にし、
はじめて土と対話が可能になるのかもしれません。
「ものさし」の話はさまざまなことを思い浮かばせてくれました。
「ものさし」の思想がヴェロニカさんの陶芸にどう表現されていくか
楽しみです。

by masa
[PR]
by oochigama | 2012-08-08 23:25 | 活動コラム