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焼き締めのお手入れ
早いものでもう10月。
小菊や藤袴、ツリバナなど様々な実物が見られ
秋の始まりを感じるこの頃ですね。

前回のmasaさんのスイス大使館訪の件からちょっとコーヒーブレイクし、
今回は大地窯の器に多い、焼き締めのお手入れについて、簡単にお伝えしようと思います。

・ご購入後すぐ

焼き締めは土の粒子が粗く、施釉もされていないため水漏れすることがあります。
そのため使用前に、大きな鍋などに器を入れ、
水を張り、小麦粉やお米を入れて沸騰させます。
そうすることで、器面がコーティングされ水漏れしなくなります。
また、焼き締めだけでなく、白っぽい器(志野など)も汚れが目立ちやすいため、
同様の処理をすることをお勧めします。


・洗い方

焼き締めは表面がざらついているため
タワシてゴシゴシ洗って汚れを落とします。
そしたら布巾で水分を拭き取り、乾燥してから食器棚にしまいます。
汚れや水分が残ったままの状態が続くとカビの原因になります。

ささいなことですが、このようなことに留意して、
長く器とお付き合いしていきたいですね。


ところで、現代焼き物作家事情に精通している、日野明子さんは
著書「うつわの手帖」の中で、

『時々思いのほか水を吸い込んでびっくりすることがあります。
「器を育てる」といいますが、つくづく焼き物って生き物だなぁと思います。』

と語っています。

本当に、日々の暮らしの中で器は様々なものを吸収し、
少しづつ変化していってるように感じられます。
器が健やかに育ちますよう、おいしいお茶をいれたり、
きれいな花を活けたいものですね。

sai

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by oochigama | 2009-10-02 08:59 | やきもの講座
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